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リスベート・ツヴェルガー展

京都伊勢丹でやっておりましたリスヴェート・ツヴェルガー展に行ってまいりましたよ。
絵本の絵を描かれる女性作家さんです。

にょろりと宣伝チラシを拝見した時から、独特の「隙間」と「薄暮」と「静謐」に目を惹かれました。
場面にはいろんな人が描かれてはいるのですけれど、人々の隙間を浸しているのは圧倒的な無音です。
人間も決して生き生きはしていません。淡い光を細々と浴びて、悩みを鞄に詰め込んで、さてこれからどうしたものか…とぽつんと空間に佇んでいるような雰囲気があります。

「クルミ割り人形」から。
くるみわり人形
時計の文字盤には、太鼓をたたくシルクハットの紳士、 長い尻尾の鼠、銀食器、ペンチにピンセット、三軒の家、長い梯子、などなど、時の狭間に埋もれている雑多で繊細なものの欠片がびっしりと描かれています。

「人魚姫」から。
人魚姫
これは人魚姫のお部屋の風景なのです。茫々と揺れる水草、そしてぽつんとひとつ、白い美青年の彫像。
少女らしい恋への憧れを心象風景にしたものでしょうけれど、全体としてとても寂しげなのが気になります。
寂しいからこそ、人魚姫は地上へ出ていくという大胆な行動に出たのかもしれませんね。
欠損はいつだって突き動かす大きな力となるもの…良きにつけ、悪しきにつけ。

同じく「人魚姫」から。
人魚姫2
おばあさまと一緒に泳ぐ人魚姫。
珊瑚の樹木が網網に透けていて綺麗です。

「ちいさなヘーヴェルマン」から。
おつきさま
頭にクロワッサンみたいなものをくっつけた巨人さん、これは月を擬人化したものです。
夜の街を、お月さまは外套を着込んで闊歩しています。
絵本の後半には、御日様も、お星様も、みんな擬人化されて出てきます。

「不思議の国のアリス」から。
不思議の国のアリス
ごく普通の服を着たアリス、どこにでもいそうな、でもちょっと地味目の女の子です。
この生気のなさはどうしたことか、というぐらい場面は静的です。
アリスもうつむいたまま微動だにしません。

後期の作品にいくにつれ、絵はどんどん象徴的になっていって、どこかキリコのような空気を漂わせているような気がいたしました。
音のない世界、影と光、無言で佇む大人しい人々。誰にも真似できない独特な世界が広がっておりました。

「オズの魔法使い」や「白鳥の湖」などのファンタジーの他に、「ノアの箱舟」といった聖書の世界のイラストもありました。
イエスキリストの誕生がとても簡素な現代風に、まるでイギリスのマンションの一室での出来事みたいに描かれていたりして面白かったです。でも、ちゃんと聖的な場面なんだなぁとはわかる、という不思議。むむむ。

絵本もたくさん売っていましたが、買いだすときりがなさそうだったので画集を一冊だけゲットして退散しました。絵本って結構お値段するんですよねぇ…うーん。

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2012-06-23(Sat)
 

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非公開コメント

こんばんは 

独自の世界観がありますね。
こういうの私も好きかもしれません。

でも、これって絵本でも子供向きじゃないですね。
積極的に子供に見せたくなる類ではないような。

ところで一枚めのおじさん、
ワタアメ作っているところですよね?^^
2012-06-26 20:57 | pispofp | URL  [ 編集 ]

 

うん!絵本て高いっ
甥っ子に絵本買ってあげようとしたら、高くてやめた覚えが・・・(笑)
絵本より「いもむし図鑑」とか
「世界の昆虫」とか買ってあげちゃった。私が見たくて(爆
pispofpさんもおっしゃっていますが、リスヴェート・ツヴェルガーさんの絵は
子供向けな感じしないですねぇ
オトナの絵本?
なんでも「オトナの」ってつけるといやらしい響きに聞こえるのは
私がすっかり汚れているからですよね
2012-07-01 10:22 | いくぱん | URL  [ 編集 ]

 

>>pispofpさん

おお、旦那様もお好きなたぐいの絵でいらっしゃる?同志よ~
たしかに子供向きの絵ではないような気がいたします。あまりに静かすぎる感じ、どちらかというと大人向けでしょうか…しかし、外国ではとても人気がある絵本なんだそうでございます。

あっ、太鼓をたたいていると思っていたおじさん、綿あめを作っていらっしゃるのですか!
なるほど、だからあんなにバチが丸かったんですね~(笑)
2012-07-01 11:37 | ささめ | URL  [ 編集 ]

 

>>いくぱんさん

「いもむし図鑑」「世界の昆虫」…なんでしょう、その素敵な御本の数々は…!ご覧になられていかがでしたでしょうか、昆虫昇天(※好みの昆虫を見つけた時に上り詰めるという至福の境地)なさったでしょうか。
ああ、ささめも見たいものでございます、いもむし。汁気たっぷりの丸丸い太った毒々しい色合いのモノが特に好きです。

「大人のぬりえ」っていっとき流行って本屋さんにいっぱい置いてあったでしょう?あれ、つい最近までささめは「春画に色塗りをするもの」だと信じておりました。
清純ないくぱんさんが汚れているなんてとんでもない、大人の、という枕詞はどんなものを混濁させるパワーがあるのだと思います。
「大人のパンツ」「大人の麺棒」「大人の多肉植物」」大人の戸籍謄本」…すべていやらしく感じますとも。
2012-07-01 11:43 | ささめ | URL  [ 編集 ]

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