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常設展とコンサート

にょろにょろと雨が降ってまいりました。
この時期の雨は、思わず「さばだばだ」と顔面を雨に打たれながら歌いたくなる趣がございます。
裏さびれた路地裏の雰囲気と申しましょうか、人生の裏街道、B級アウトレット市、はらい損ねた棚の上のホコリ、捨て忘れて腐った玉ねぎ、一応洗ったのに生乾きのままで黴のはえてしまったパンツ…そんな灰色のうらぶれた世界がたいそう好きです。

黴の生えたパンツとは全く関係ございませんが、本日は芸術の秋を満喫しよう企画第一弾ということで、県立美術館とクラシックのコンサートにはしごで行ってまいりましたよ。

県立美術館は特別展にはよくお邪魔するのですけれど、たいてい特別展が結構なボリュームがあるもので、
見終わった後は疲れ果て、常設展は「まあええわ」とブッチして帰宅することがほとんど。
未だに常設展にお伺いしたことがなかったのでございます。

今日は特別展が「…」という感じの展示(すみませんすみません)だったので、いっそのこと値段も安いし常設展にチャレンジしてみようということで潜入してみました。
意外とたくさんの絵やら彫刻やら現代アートやら、見ごたえ十分でございました。

「桃太郎」と題された絵は、おばあさんが今まさに桃を拾うところをものすごくリアルに写実的な描写で描いたもの。
桃がスーパーで売ってる通常サイズなので、
「このなかに桃太郎が折りたたまれて入っていたのだろう」
「折りたたまれた桃太郎は、きっと水をかけたら膨らんだのだろう」などと推測されました。

「女と植木鉢」と題された絵は、一見すると「鶏がフラフープをしている」絵でした。
学芸員さんの解説によると、「ほれ、ここに丸が5つあるでしょう。これは女の足の指をあらわしているんです」だそうで、足の指はなんとか判明したものの、なぜ女の指なのか、植木鉢は女の主食なのか…等は不明なままでした。

現代アートのコーナーでは「象さんシアター」なるものがありました。
小学校の椅子みたいなのが4~5個ならんでいる前に象さんの人形が置いてあり、象さんは背中に家を背負っていて、家の中をのぞくとテレビがあり、実際に映像が映るという仕掛けになっていました。
しばらくテレビを見てみますと、謎の日本人男性が森閑とした森の中を歩いてきました。
足元に転がる水色の鞄を「××!××!」と何かの名前を叫びながらバンバン叩いています。と、次の瞬間画面が変わって鞄が爆発して炎に包まれた映像になりました。と、あら、また画面がかわります。相変わらず男性が「××!」と鞄をバンバンと叩いています…という、ミステリアスなメッセージビデオでした。
象の背中に乗せる意味がいまひとつわからず、煩悶しました。

新生、と題されたオブジェは、ゴールドメタリックの卵が鏡の上に置いてあるというものでした。
卵は卵でも一部が欠けていて、その姿は胚芽米のごとし。
「この欠けた部分が何か意味があるんだよ」「胚芽米は美味しいというメッセージじゃないの」などと物議をかもしました。

常設展を堪能した後は、同じ建物内のミュージアムホールに移動いたします。
生ピアノの演奏と、生オペラがリーズナブルなお値段で聴くことができるということで、会場は立ち見まで出る盛況ぶり。
リストの狂詩曲を華麗に弾きこなしてくださった女性はボン・キュ・ボンのナイスバディをブルーのドレスで包んでおり、熱狂的な男性ファンがいるらしく、演奏前・演奏後の拍手が「音で発電できるかやってみよう」実験のような周囲を圧する轟音でした。

続くチャイコフスキーの四季を弾いた女性は対照的な大和撫子、細身のお体、細い二の腕、お胸も細い、チューブトップのドレスをお召しでしたが、その素晴らしい叙情的な演奏をしてくださる最中にしょっちゅう下方にトップがずれそうになり「あああ」と冷や冷やしているうちに曲が終わりました。

短い休憩をはさんで第二部はいよいよオペラ。…といってもこのような狭い教室みたいな会場でどうやってオペラをするんだろうと思っておりますと、
突如、座席後方から振りそで姿の女性が「ああ!もうすぐ、丘の頂上ですわ!」と言いながら駆けこんいらっしゃいました。
たちまちピアノの側の台にあがりこみ、はるか下方の海を見下ろしながら両手で額の汗をふく仕草…ややや。
題目はとパンフを見ますと「蝶々夫人」とありますので、さてはこの振袖女性が蝶々さんなのでしょう。

蝶々さんの立った台の横には紙芝居のボードがあり、解説の女性が「ピンカートンさんったら蝶々さんをほったらかしてアメリカに帰っちゃったのよ」と紙をめくりながらお話してくださる趣向です。
蝶々さんは「いいえ、あの方は帰ってくるわ!」と振袖の袖を振り振り熱弁をふるい、「だってこんな可愛い子もいるんだから」と紙芝居の紙をめくってみますと、そこには金髪碧眼の三歳児の絵が描かれて…日本人が外人の子を産んでも目は青くならないような気がしますが、そこは愛の力なのでしょう。
そんな観客を尻眼に、蝶々さんは「聴いて、愛の歌を!」といきなり朗々と愛について歌いだすのでした。

相方のピンカートンさんやら女中のスズキさんやらは最後まで出てこず、裏切られた蝶々さんが短刀で自殺しておしまいというエンディングまで、蝶々夫人ひとりきりのオン・ステージでした。
死んだはずの蝶々さんが灯りがついたとたんむくむくと起き上って笑顔で観客に礼をするシュールさもまた素敵なオペラでございました。

来月半ばには、また芸術の秋を満喫しよう企画第二弾が控えております。次回は現代アートの祭典、ビエンナーレに潜入する予定です。

芸術って素晴らしい。うんうん。絵に音に満喫した一日でした。
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2011-10-30(Sun)
 

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非公開コメント

んふ♪ 

最後の最後まで予想外の展開だったみたいですね(笑)
そこまで裏切られる?とこっちも開き直るしかないですよね( ̄m ̄*)ぷぷ 

蝶々婦人・・・既婚者&子持ちで振袖かぁ。
あ、恋する乙女ですものね!
突っ込みは無粋&処刑って感じですかね?(爆)
2011-10-31 10:31 | あや吉 | URL  [ 編集 ]

こんにちは。 

にょろにょろと雨が…。
目を閉じて、その情景に思いをはせ……
思いを・・・。

まあ、いいや(笑)

現代アート、わからないものはわからないですよね^^;
どこかで見た風は心に残りにくいし、
その裏も、やっぱ同じ感じになること多いような。
裏の裏は表だけど、表にならないギリギリくらいが面白いかな?
などとわけのわからないコト書いてみます^^ゞ
2011-10-31 12:52 | pispofp | URL  [ 編集 ]

 

すごいなぁ~芸術の秋とは言うけれど、ささめさんは
ちゃんと芸術の秋を堪能されているんですね。

森閑とした森の中…現代の静けさを表す「シ~ン」の語源なんだと先日テレビで
解説していたのを思い出しました。
「シ~ン」ではなくしっかりと「森閑」と正しくお使いになるささめさん
やっぱり芸術の秋を堪能するのにふさわしい方だと思いました(*^。^*)
2011-10-31 19:43 | 白雪 | URL  [ 編集 ]

 

>>あや吉さん

ゲイジュツはやはりバクハツするものなのでしょうか、凡人には不可解な絵や彫刻が多数ございました(笑)
証明写真がずらーっと並んだだけのものとか、細長いナスビみたいな彫像とか…首をひねることしきり。
ダ・ヴィンチの境地にはなかなかたどりつけそうにありません。

蝶々夫人ってピンカートンさんとこに嫁に行ったのが15歳という設定だそうです。その三年後に自害するので享年18歳。ひえぇ。
18歳なら振袖もなんだか許してやれそうな気がしましたわ(でも、あや吉さんと御一緒にツッコミたい。うずうず)
2011-10-31 20:23 | ささめ | URL  [ 編集 ]

 

>>pispofpさん

にょろにょろと雨が滴り落ちる午後。にょろにょろと蒸気のあがる鍋。にょろにょろと水浴びをするカラス。秋の情景はにょろにょろに満ちておりますねv

旦那様のおっしゃる表裏説、なんとなくですがわかるような気がいたします。
角度で行くと260度~330度ぐらいの一回転未満の微妙なラインの作品って、わからないながらもぐぐっと脳裏に刻まれるような気がいたします。
ささめは今回ゴールドメタリックの胚芽米がいたくお気に召しました。きっと280度ぐらいです。
2011-10-31 20:32 | ささめ | URL  [ 編集 ]

 

>>白雪さん

堪能する以前に、何がなにやらさっぱり作品が理解できていないという困った凡人・ささめ太郎でございます。
特に女と植木鉢はさんざん悩みました、どの辺が女?なぜに植木鉢とセット??等々…

ややや、「シ~ン」=「森閑」とは!目からうろこでございます!
「森閑とした森」と書いておいてから後になって、もしかしてこれは「登山に登る」と同じカテゴリーじゃ…と気になっておったのでございますが…
週末に飲みに行ったら「知ってる?『シ~ン』の語源」と知ったかぶりで語ってみますね(笑)
2011-10-31 20:41 | ささめ | URL  [ 編集 ]

再び 

>にょろにょろと雨が滴り落ちる午後。にょろにょろと蒸気のあがる鍋。にょろにょろと水浴びをするカラス。秋の情景はにょろにょろに満ちておりますねv

うわぁ(笑)
ささめさんのにょろにょろの用法も、現代アートですね。
270度くらいいってるかもしれません^^;
2011-11-01 17:39 | pispofp | URL  [ 編集 ]

 

僕も1度だけピアノのクラシックコンサートに
行った事があります。
有名な奏者という事もあり場内は満員で、曲を弾き
終えるやいなや、もう凄まじい拍手喝采なのです。
僕も遅れをとらず周囲と同調したいのですが、クラシックは
あまり詳しくないゆえに、ソレが楽章の終わりなのか曲の終わり
なのかが分からず拍手のタイミングに困惑したのを覚えております。

仰るとおりクラシックの女性奏者は高尚なドレス姿の方ばかりですね。
ジーンズにTシャツ、というスタイルではダメなのでしょうか?
そうなればクラシックもグッと身近に感じられるのですが…。
2011-11-01 20:01 | 蛇井 | URL  [ 編集 ]

 

>>pispofpさん

おお、270度いただきましたよポゥ!
雨の中にょろにょろと佇むささめ像、彫刻の森に飾っていただけるでしょうか…(投石用として)
いや、やはりささめ象さんとして「××!××!」と叫びながらバンバン鞄を叩いてみようかしら、アートかしら、と思う秋の宵でございます。
2011-11-01 21:01 | ささめ | URL  [ 編集 ]

 

>>蛇井さん

組曲とかだとほんとに「どこが終わり?」状態ですよね(笑)
ささめもよくわからなかったので、完全に周囲のまねっこをしておりました。
音の奔流は聴いているときは綺麗なのですが、流れる川面を眺めているような感じで、聴き終わったときにはただ「川だった」という感想しか持てないところが凡人の極みでございました。

ジャズのピアノ奏者とかはそれこそジーンズのようなくだけた格好でいらっしゃいますよね。
なんでクラシックはドレスなんでしょう、でも眼福なのですべて良しでしょうか。
2011-11-01 21:05 | ささめ | URL  [ 編集 ]

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